ホーム > ブログ > MQL5のゴールドEA 441本を同条件でバックテストした統計

バックテストEA選びゴールドデータ

MQL5のゴールドEA 441本を同条件でバックテストした統計

公開日: 2026-11-05読了目安: 約5分
⏱ 本記事は公開日時点の情報です。EAの実績数値(PF・DD・年率)は運用や再検証で変動するため、最新値は各EAページでご確認ください。 最新のEA実績を見る →

「ゴールドのEAは、ふつうどれくらい勝てるのか」。この問いには、個別の販売ページをいくら読んでも答えが出ません。そこで、MQL5マーケットで販売・配布されているXAUUSD(ゴールド)向けEAを、同じ条件で一斉にバックテストし、その分布を数えました。

対象は完走した441本です。個別の商品名は載せず、全体の分布だけを公開します。

検証の条件

全本を、次の同じ条件で回しました。

項目条件
期間2015年1月2日〜2026年10月1日(約11.7年)
銘柄XAUUSD
初期資金10,000ドル
モデルMT5 テスターの「1分足OHLC」
価格データMetaQuotes の履歴データ
入力値各EAの初期設定のまま
時間足説明文に設計足の記載があればその足、なければ M15
実施時期2026年10月6日〜10月28日

この条件で試したのは469本で、そのうち441本が最後まで完走しました。残りの28本は、時間切れ(22本)、ログの出力が多すぎて止まった(6本)ため、集計から外しています。1本のEAを複数の時間足で測った場合は、設計足と一致した結果を優先して1本1行にしています。

おすすめブローカー比較 →

🎁 無料EAをダウンロード

📧 無料メール講座(全8通)+登録者限定 MT5 インジケーター13本パック

※ プライバシーは厳守。配信解除はいつでも可能です。

結果の全体像

指標下位25%中央値上位25%
純益(ドル)−3,772+2,650+160,438
プロフィットファクター0.701.212.23
最大ドローダウン3.4%13.9%87.5%
取引数5142,1005,751

中央値だけを見ると「11年で+2,650ドル、PF 1.21、最大ドローダウン14%」です。ただし上下の幅が非常に大きく、平均的なEAという姿はほとんど意味を持ちません。

損益の内訳

結果本数割合
黒字264本60%
 うち資金が2倍以上(純益+1万ドル以上)172本39%
赤字(損失は資金の9割未満)74本17%
資金の9割以上を失った103本23%

黒字は6割ありますが、4本に1本は口座をほぼ使い切って終わっています。破綻するEAはごく一部の例外ではありません。

最大ドローダウンの分布

最大ドローダウン本数
2%未満77本
2〜10%113本
10〜30%88本
30〜50%24本
50〜80%27本
80%以上112本

分布は両端に偏っています。ドローダウンを小さく抑えるEAと、80%以上まで沈むEAに二分され、中間はむしろ少数です。ナンピンやマーチンゲールのように、普段は浅いのに一度崩れると深いタイプが後者に多く含まれます。

プロフィットファクターと取引数

プロフィットファクター本数 取引数(11.7年)本数
1未満180本 100回未満66本
1〜1.353本 100〜1,000回86本
1.3〜273本 1,000〜1万回225本
2〜357本 1万回以上64本
3以上78本 

取引が100回未満のEAが66本あります。11年で100回に届かない成績は、偶然の振れが大きく、良くても悪くても判断材料になりません。

簡単なふるいをかけると

「黒字・プロフィットファクター1.3以上・最大ドローダウン30%未満・取引100回以上」という、ごく緩い条件だけで絞ると、残るのは**178本(40%)**です。半分以上はこの段階で落ちます。

「良すぎる」成績に注意

最大ドローダウンが2%未満なのに、純益が10万ドル(資金の10倍)を超えるEAが21本ありました。11年間ほとんど負けずに資金を何十倍、何百倍にした、という成績です。

ここで見逃せない事実があります。今回テストした441本のバイナリは、すべて2026年にビルドされていました。つまり検証期間の2015年〜2026年は、どのEAにとっても「答えを知った後の過去」です。過去にぴったり合わせた成績は、いくらでも美しく作れます。極端に良い数字ほど、この後付けの影響を疑うべきです。

ビルド日と実運用の実績で絞り込む話は、市販EAを800本以上、実ティックで検証して分かったことで詳しく書いています。

この統計の限界

  • 1分足OHLCの結果です。実ティックより粗いモデルなので、スキャルピング系ほど実際より良く出ることがあります。
  • 初期設定のままです。作者が推奨する設定ファイルや口座条件とは違う場合があります。
  • 過去の検証です。上に書いたとおり、全本がビルド日より前の期間で測られており、将来の成績を示すものではありません。
  • 完走しなかった28本を含めていないので、実際の「失敗率」はこの表より高い可能性があります。

この数字の使い方

EAを選ぶとき、販売ページの成績を、この分布のどこに位置するかで見てください。たとえば「最大ドローダウン1%で資金が100倍」という成績は、441本の中でも上位わずか数%の外れ値で、後付けの典型的な姿でもあります。反対に、プロフィットファクター1.2前後・最大ドローダウン10〜20%は、ごく普通の位置です。

成績の数字は、必ず最大ドローダウンと一緒に読んでください。純益だけを見ると、破綻寸前まで沈んだEAも好成績に見えてしまいます。私たちの検証方法は実ティック検証レポートで公開しています。

このページの数字を引用するときは、出典としてこのページへのリンクをお願いします。

📧 無料メール講座(全8通)+登録者限定 MT5 インジケーター13本パック

※ プライバシーは厳守。配信解除はいつでも可能です。

EAやFXについて質問はありますか?

Nattzyのトレード掲示板に質問を投稿できます(無料登録)。この記事の内容に限らず、EAの設定やブローカー選びの相談も歓迎です。

Nattzyで質問する ↗

コメント・質問