実tick検証レポート

バックテストは、嘘をつく。

市場ランキングの人気EAを800本超、実ティックで回した。生き残ったのは、ほんの一握り——しかもその大半は「未来を知った状態で過去にフィットした」だけの幻だった。これは、その検証の記録である。

FXEA365 スクリーニング班 / 検証窓 2020–2023 実tick・Model4

The Funnel

「年率数千%」は、こうして消える

MQL5マーケットの人気ランキングからダウンロードした市販EAを、デモではなく実ティック(Model4)で年単位のバックテストにかけた。各年は毎回 $10,000 にリセットする単利方式で、複利による見かけの膨張を排除している。結果は、販売ページの華やかな数字とはまるで別物だった。

実ティックBTを実施市販EA・DL済みの全数831本
そもそも正常に完走・黒字判定残りは無反応・重すぎ・エラー179本 (22%)
実tickで口座溶解(最大DD 90%超)デモBTでは優秀に見えていた70本
安全基準を通過(PF≥1.3・DD≤40%)今回の831本のうち、わずか5本
「実力」ゲートを通過した真候補下記の第2の罠を突破したもの0本

831本を実ティックで検証して、最後まで残ったのは 0本。安全基準を通過した5本も、製品バイナリの本当のビルド日を調べると全てが「検証期間より後」——つまり答えを知った状態で作られていた。人気ランキング上位ほどゴールドEAに集中し、その多くが実ティックで破綻する——「売れている」ことと「本物である」ことは、別の話だ。

Why they lie

バックテストが嘘をつく、2つの仕掛け

華やかな成績の裏には、決まって同じ2つの罠がある。どちらも「過去のグラフ」を美しく見せながら、未来では通用しない。

罠 01 — ティックの幻

デモの粗いデータでは、勝って見える

販売実績の多くは、粗い足データや理想スプレッドで作られる。同じEAを実ティック(本物の値動き・実スプレッド)で回すと、上位勢の約7割が最大DD 90〜100%——つまり口座ごと溶ける。滑らかな右肩上がりは、データの粗さが生んだ幻だった。

罠 02 — イン・サンプルの幻

「検証期間より後」に作られたEA

製品バイナリのビルド日を調べると、検証窓(2020–2023)より後に作られたものが大半だった。過去の答えを知った状態で過去にフィットさせれば、グラフは必ず美しくなる。これは実力の証明ではない。安全基準を通過した5本は、5本ともこの幻だった。しかもこの罠は商品ページを見ても分からない——MQL5が返す「更新日」は初回公開日の複製で、現行バージョンの日付ではないからだ。2017年公開の製品でも、配布されているバイナリは2026年ビルドだったりする。私たちは製品バイナリそのものに埋め込まれたコンパイル時刻を読んで判定している。ダウンロード済み1,146本の実測では、7割が2026年ビルドだった。

だから私たちは、検証窓を固定せず「そのバイナリが作られた日より後」だけで評価する。作者が絶対に見ていない期間だけを使う——これが、バックテストが本当にアウト・オブ・サンプルであることを担保する唯一の方法だ。

Profit × Safety

利益率と安全性で、並べてみる

縦軸は年率リターン、横軸は最大ドローダウン(=どれだけ含み損に耐えるか)。左上ほど「小さいリスクで大きく稼ぐ」——理想の位置だ。金の点が当社EAで、各EA詳細ページと同じ数値を置いている(MT5 実ティックのバックテスト・検証期間はEAごとに異なる)。灰の点は EA研究所の同一条件比較(実ティック・2020年1月〜2024年2月)の市販EAで、上のファネルで安全基準を通過した5本とは別の標本である。真のビルド日で見れば、灰の点もすべてイン・サンプルだ。両者は同じ期間で検証したものではないので、優劣を測る表ではなく大まかな地図として読んでほしい。右の網掛けは、実ティックで大多数の市販EAが沈む破綻リスク帯である。

年率リターン × 最大ドローダウン

当社=各EA詳細ページと同じ数値(MT5 実tick・検証期間はEAごとに異なる) / 市販=EA研究所の同一条件比較・2020年1月〜2024年2月(ビルド日は全てイン・サンプル)

当社EA(実tick実測・全公開)市販EA(EA研究所の同一条件比較)破綻リスク帯(DD 50%超)
破綻リスク帯 (DD 50%+)+0%+25%+50%+75%+100%0%20%40%60%80%最大ドローダウン(右ほど危険)年率リターン(上ほど高収益)◤ 理想ゾーン:高リターン・低リスクMEGAMAX DONCHIANBITCOIN COMETATLASGOLD TRIPWIREAIFW

※市販EAは方法論の記録として匿名で表示(個別の製品名は非開示)。破綻リスク帯の先、DD90〜100%の領域には、実tick検証した市販EAの大多数(口座溶解組)が存在する。

Our lineup

当社ラインナップ(実tick実測・全数公開)

当社の公開EAは、すべて MT5 実ティックの実測値だけを掲載する。派手なデモ数字は載せない。以下はリスク調整後リターン(年率÷最大DD)で並べた抜粋——数値はサイトの唯一の真実源から取得している。

EA年率最大DDPFリスク調整
GOLD TRIPWIRE上位+37.3%12.7%2.722.94
BITCOIN COMET上位+82.4%31.2%1.722.64
ATLAS+68.8%26.3%1.482.62
TRINITY+38.1%23.3%1.911.64
AIFW+6.2%4.6%1.771.35
ETHEREUM EA+21.3%17.1%2.831.25
MEGAMAX DONCHIAN+39.3%58.6%1.550.67
MEGAMAX DON EURJPY+22.0%33.3%1.510.66

リスク調整=年率÷最大DD(高いほど「安全に稼ぐ」)。最大DDは相対ドローダウン(有効証拠金の下落率の最大)で、各EA詳細ページの数値と同じ。全数 MT5 実tick(mt5_official)のバックテストだが、検証期間はEAごとに異なるため各詳細ページで確認してほしい。最新値は各EA詳細ページを正とする。

FXEA365 の約束

私たちが、数字で嘘をつかない理由

世界中の人気EAを実ティックで検証して分かったのは、「販売ページの数字は、ほとんど信じられない」という不都合な事実だった。だから当社は、全EAを実ティックで実測し、その結果だけを——良い数字も悪い数字も——全部公開する。ビルド日で検証の正当性を担保し、破綻するEAは主力から外す。派手さより、14年生き残ることを選ぶ。

バックテストは将来の成績を保証しない。本ページの当社数値は MT5 Strategy Tester の実測値(mt5_official)で、詳細ページの公称値と同期している。市販EAの数値は当社が実施した実ティック検証の結果であり、各製品の公称値ではない。個別の製品名は方法論の記録として非開示とした。投資判断は自己責任で。

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