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バックテスト資金管理EA選び

バックテストの「最悪の月」を必ず確認する

公開日: 2026-10-24読了目安: 約5分
⏱ 本記事は公開日時点の情報です。EAの実績数値(PF・DD・年率)は運用や再検証で変動するため、最新値は各EAページでご確認ください。 最新のEA実績を見る →

結論:平均ではなく「最悪の月」で採用を決める

EAを選ぶときに私たちが最初に開くのは、年率や累計損益ではなく月次の成績表です。その中から一番悪かった月を探し、**「この月が3回続いても運用を続けられるか」**と考えます。続けられないなら、成績がどれだけ良く見えても採用しないか、ロットを下げてから使います。

理由は単純で、EAをやめてしまう人の多くは、最大ドローダウンという数字よりも「今月こんなに負けた」という体感で心が折れるからです。最大DDは数年に一度の出来事ですが、悪い月は毎年のようにやってきます。

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なぜ「月」で見るのか

最大DDは実感しにくい

最大ドローダウンは大事な指標ですが、何か月かけてその谷ができたのかまでは分かりません。半年かけてじわじわ削られたのか、1か月で一気に落ちたのかで、受ける精神的なダメージはまったく違います。月次成績を見ると、損失がどのくらいの速さでやってくるのかが見えます。

悪い月は固まってやってくる

相場には局面があります。トレンドフォロー型のEAなら、方向感のない期間が続くと負けが連続しやすくなります。たとえば DONCHIAN ENGINE はバックテストで最大連敗11を記録しています。連敗が月をまたいで続けば、悪い月は1回では終わりません。最悪月を「1回きり」と考えず、続けて来る前提で見積もるのはこのためです。

3倍にする意味

3という数字に統計的な根拠はありません。これは「過去の最悪は将来の最悪ではない」ことを前提にした、私たちなりの余裕の取り方です。バックテストの期間に起きていない相場は、これから起きる可能性があります。ですので、過去の最悪月をそのまま想定するのではなく、少なくとも数倍の余裕を見ておきます。

確認の手順

1. 月次の損益率を並べる

MT5のバックテストレポートから月ごとの損益を書き出し、**金額ではなく%**で見ます。複利で運用するEAは後になるほど金額が大きくなるので、金額で比べると初期の負けを小さく見積もってしまいます。

2. 最悪月と2番目・3番目を拾う

最悪の1か月だけでなく、下から3つを見ます。1か月だけ突出して悪い場合は、その月に何が起きたのか(指標発表、急変動、スプレッドの拡大など)を確認します。

3. 連続で負けた月数を数える

マイナスの月が最大で何か月続いたかを数えます。ここが長いEAは、最悪月の数字が小さくても精神的にきつくなります。

4. 「最悪月×3」を自分の資金に当てはめる

一般論として、最悪月が-10%なら3倍で-30%です。自分の口座でこの額が減っても、生活に影響が出ず、EAを止めずにいられるか。答えが「いいえ」ならロットを下げます。

確認項目見るところ採用を見送る目安
最悪月月次損益率の最小値×3が許容損失を超える
下位3か月最悪月だけ突出していないか原因が説明できない
連続マイナス月数負けが続いた最長期間自分が待てる期間より長い
最大DDとの比較最悪月×3と有効DDの差最大DDのほうが大幅に深い

最後の行は補足です。最悪月×3より有効DDのほうがずっと深いなら、そのEAは何か月もかけて下がり続けた期間があるということです。たとえば ATLAS の有効DDは26.3%、MEGAMAX DONCHIAN の有効DDは58.6%です。月次だけを見て安心せず、DDと突き合わせてください。

限界と注意

この方法にも弱点があり、それも書いておきます。

  • 月の区切りは人工的です。 月末から月初にまたがる大きな負けは、2つの月に分かれて小さく見えます。
  • バックテストは過去の再現です。 スプレッド、約定の遅れ、ブローカーごとの価格の違いで、実際の運用の月次成績はずれます。
  • フォワードの結果がバックテストより悪いことは普通にあります。 私たちが公開しているデモ口座でのフォワードテストでは、ATLAS PORTFOLIO が損益率-18.74%、DD18.74%となっています。これは2026年10月23日時点のExnessのデモ口座での数値で、実口座での成績ではありません。開始から日が浅いので、この結果から良し悪しを断定はできません。それでも「想定より悪い時期は普通に来る」ことの実例として載せておきます。
  • ここで紹介した方法で損失を防げるわけではありません。 続けるかどうかの判断材料になるだけで、利益を保証するものではありません。

各EAの指標は実測ランキングで並べて比べられます。資金の考え方についてはEA・MT5ノウハウもあわせて読んでください。同じUSDJPY H1で比べたい場合は、DONCHIAN ENGINEとATLASのページにバックテストの詳細を載せています。

まとめ

  • EAの採用は、平均や累計ではなく最悪の月で判断する
  • 月次成績は金額でなく%で見て、下位3か月と連続マイナス月数も確認する
  • 「最悪月×3」が来ても止めずにいられる資金量・ロットに調整する
  • 最悪月×3より有効DDが大幅に深いなら、長く下がり続けた期間を疑う
  • バックテストの最悪月が、これから先の最悪だとは限らない
  • 3倍は目安であって根拠のある数字ではなく、余裕は多めに取る

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