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利益曲線の直線性R²は何を教えるか|滑らかすぎるEAの疑い方

公開日: 2026-10-25読了目安: 約5分
⏱ 本記事は公開日時点の情報です。EAの実績数値(PF・DD・年率)は運用や再検証で変動するため、最新値は各EAページでご確認ください。 最新のEA実績を見る →

結論:R²は「滑らかさ」を測る指標で、「安全さ」は測れない

利益曲線(エクイティカーブ)がどれだけ直線に近いかは、決定係数R²で数値にできます。R²が1に近いほど、右肩上がりの直線に近い曲線です。

ただ、私たちはR²が高いことを、それだけで良いEAの証拠とは考えていません。むしろ直線に近すぎる曲線は、まず疑う理由になります。この記事では、R²の仕組み、疑うときの確認手順、R²では分からないことを順に説明します。

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R²の仕組み

何を計算しているのか

横軸に時間(または取引の順番)、縦軸に累積損益をとり、最小二乗法で直線を当てはめます。R²は「曲線の上下の動きのうち、この直線で説明できる割合」です。

  • R²が1に近い:曲線がほぼ直線の上に乗っている
  • R²が低い:途中で大きく凹んだり、横ばいの期間が長かったりする

計算前にやっておくこと

複利でロットが増えるEAは、曲線が指数関数のように反り上がります。そのまま直線を当てると、R²は不当に低く出ます。固定ロットの結果を使うか、残高の対数をとってから計算するのが前提です。

もう一つ大事なのが、残高曲線と有効証拠金曲線のどちらで測るかです。残高曲線は決済した取引しか記録しません。含み損を抱えたまま持ち続けるEAは、残高だけ見ると滑らかに見えます。

「滑らかすぎる」EAの疑い方

残高DDと有効DDの差を見る

私たちのEAで、この差が最もはっきり出ているのがGOLD KING v6です。バックテストでは残高DD7.45%に対して、有効DDは91.3%でした。残高曲線だけを見れば滑らかでも、決済前の含み損は口座をほぼ使い切る水準まで膨らんでいた、ということです。勝率83.1%、最大連勝44という数字も、滑らかな見た目を作る側に効いています。

このEAは攻撃型として公開しており、その前提で使う方向けです。ただ「曲線がきれいだから安全」とは読めない典型例として、ここで正直に挙げておきます。

確認チェックリスト

確認項目疑うべき状態理由
残高DDと有効DD有効DDが残高DDの何倍もある含み損を決済せずに持ち越している
勝率と平均損益勝率が高いのに平均損失が平均利益よりずっと大きい少数の大負けで直線が崩れる構造
負けた月の数長期間ほぼ負け月がないナンピン・マーチンや過剰最適化の可能性
ロット推移負けの後にロットが増える曲線をならすための倍賭け
検証データ実ティックでない、期間が短い約定の甘さで直線に見えている可能性
期間外の結果最適化期間の外で傾きが変わるカーブフィットの兆候

他の指標が「良すぎる」ときも同じ

R²に限らず、良すぎる指標は計算の前提から疑います。たとえばGOLD TRIPWIREのバックテストではシャープ94.75という値が出ていますが、私たちはこれを実力の大きさとしては扱っていません。保有時間の短いEAは、計算の区切り方によって値が極端に出ることがあるためです。PFや最大連敗など、他の指標と合わせて読んでください。各EAの数値は全EAの実測ランキングで比較できます。

R²の限界と注意

  • 傾きは分からない:ほぼ横ばいの曲線でも、ばらつきが小さければR²は高く出ます。利益の大きさはR²とは別に見る必要があります。
  • 低いR²が悪いとは限らない:トレンドフォロー型は、横ばいと急な上昇を繰り返す階段状の曲線になりやすいです。DONCHIAN ENGINEのバックテストは勝率34.5%、最大連敗11で、なめらかな直線にはなりません。それでも、この型のEAとしては想定どおりの形です。
  • サンプルが少ないと当てにならない:取引数が少ない、または期間が短いと、偶然きれいに並んだだけでもR²は高くなります。
  • 過去の形は将来を保証しない:R²はあくまで過去の曲線の形を表す数字です。

私たちは現時点で、各EAのR²を公式の指標としては公開していません。上の限界があるので、単独の数値として出すと誤解を招くと考えているからです。

フォワードについても書いておきます。数字は10月24日時点のものです。GOLD KINGのExnessデモ口座でのフォワードテストは、損益率17.13%、DD4.6%、PF3.75、136取引でした。これは実口座の成績ではありません。また期間が短すぎて、曲線の直線性を語れる段階ではありません。

まとめ

  • R²は曲線の滑らかさを数値にする指標で、安全性や利益の大きさは測れない
  • 複利の結果は固定ロットか対数に直してから計算する
  • 残高曲線だけで測ると含み損が隠れる。有効DDとの差を必ず見る
  • 直線に近すぎる曲線は、ナンピン・倍賭け・過剰最適化・データ品質を疑う
  • トレンドフォロー型では、R²が低めでも設計どおりのことがある
  • 指標の読み方はEA・MT5ノウハウにもまとめています

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