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最適化カーブフィットEA検証

パラメータは高原で選ぶ|1点ピークを避ける最適化

公開日: 2026-10-14読了目安: 約5分
⏱ 本記事は公開日時点の情報です。EAの実績数値(PF・DD・年率)は運用や再検証で変動するため、最新値は各EAページでご確認ください。 最新のEA実績を見る →

結論:最高成績の1点ではなく、崩れない範囲の真ん中を選ぶ

最適化の結果を成績順に並べて、いちばん上の行を採用する。これがカーブフィットへの最短経路だと私たちは考えています。

私たちが見るのは最高値ではありません。最適値の周辺で成績が崩れないかどうかです。パラメータを少しずらしても成績がなだらかに保たれる範囲を「プラトー(高原)」と呼び、その中央付近の値を採用します。最高成績の点より数字は見劣りしますが、それで構わないという立場です。

なぜ1点ピークは危ないのか

ピークは「偶然の当たり」を含んでいる

最適化は、数百から数千の組み合わせの中から過去データに最もよく合ったものを探す作業です。試行回数が多いほど、たまたま数回の大きな勝ちトレードを拾った組み合わせが上位に入ります。

隣の値にずらしただけで成績が大きく落ちるなら、その成績は戦略の優位性というより、特定の数トレードに依存している可能性が高いと見ます。

相場は最適化した期間と同じ形では来ない

将来の相場は、ボラティリティも値動きの周期も過去と少しずつずれます。これは、パラメータのほうが少しずれた状態で運用するのと似た状況です。

周辺が崩れないパラメータなら、多少のずれを吸収できる余地があります。尖ったピークにはその余地がありません。

中央値を採用する理由

プラトーの端を選ぶと、片側はすぐ崖になります。中央なら、どちらの方向にずれてもまだ高原の上に残れます。

選んでいるのは成績の高さではなく、崩れるまでの距離です。

見るポイント1点ピーク型プラトー型
隣の値にずらしたとき成績が急落するほぼ変わらない
上位結果の並び方値が飛び飛びに散らばる近い値がまとまって並ぶ
取引数の変化大きく増減するなだらかに変わる
採用する値最高成績の点(非推奨)範囲の中央付近

確認手順:MT5で周辺の崩れを見る

チェックリスト

  1. 刻みを粗くしすぎない:ステップが粗いと高原か孤立点かを区別できません。有望な範囲が見えたら、その周辺だけ刻みを細かくして再実行します。
  2. 2つのパラメータを選んで2次元表示にする:MT5の最適化結果は面として表示できます。濃い色が面で広がっていればプラトー、1マスだけ濃ければピークです。
  3. PFだけで判断しない:取引数とドローダウンも隣同士で見比べます。PFが保たれていても取引数が急減していれば、別の戦略に変わっている疑いがあります。
  4. 範囲の中央を選び、最高値との差を記録する:どれだけ成績を譲ったかを残しておくと、後から判断を検証できます。
  5. 最適化に使っていない期間で確かめる:プラトーは同じデータの中での話にすぎません。期間外でも形が保たれるかは別に確認します。

遺伝的アルゴリズムを使う場合は注意が必要です。探索が有望な領域に集中するため、周辺が十分に試されないまま終わることがあります。周辺の確認は、範囲を絞った完全探索でやり直すほうが確実です。

MT5の基本操作はEA・MT5ノウハウにまとめています。

利用者の立場でできること

配布されているEAでも、同じ確認はできます。主要なパラメータを初期値から前後に少しずつ動かしてバックテストし、成績が急に崩れないかを見るだけです。

例えばDONCHIAN ENGINEは、バックテストでPF1.5・631取引・検証9.4年という実測値です。上位版のMEGAMAX DONCHIANは、同じくバックテストでPF1.55・629取引です。

ただし、ここで正直に書いておくべきことがあります。これらは採用したパラメータ1点での結果であり、この数字だけでは周辺が高原かどうかは分かりません。派手なPFではないことは、プラトーの証明にはなりません。パラメータを動かして確かめる作業は、公開された数字では代用できないのです。

各EAのバックテスト実測値は実測ランキングで一覧できます。

限界と注意

  • プラトーは将来の利益を保証しません。 広い高原に見えても、同じ過去データの上での安定性にすぎません。相場の性質が変われば、高原ごと沈むことがあります。
  • 「どこまでが高原か」の線引きは主観です。 許容する成績低下の幅を後から都合よく決めれば、それも一種のカーブフィットになります。基準は最適化の前に決めておくべきです。
  • パラメータが多いと確認しきれません。 2次元の面で見られるのは2つまでです。3つ以上が絡み合う崩れ方は見落とす可能性があります。
  • 取引数が少ないと高原の形そのものが信用できません。 数回のトレードで面の色が変わるためです。
  • 私たち自身、この方法で十分だとは言い切れません。 デモ口座でのフォワードテストでは、損益がマイナスで推移しているEAが複数あります。プラトーを意識して選んだパラメータでも、負ける局面は避けられていません。

まとめ

  • 最適化では最高成績の1点ではなく、周辺が崩れない範囲を探す
  • 採用するのはプラトーの中央付近。成績の高さより、崩れるまでの距離を取る
  • PFだけでなく、取引数とドローダウンも隣同士で見比べる
  • 遺伝的アルゴリズムの結果は、周辺を完全探索で確認し直す
  • プラトーは過去データ上の安定性であり、将来の成績を約束するものではない
  • 公開された1点の数字からは、高原かどうかは判断できない。自分で動かして確かめる

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