MT5エラーコード対応 — EAが取引しないときの原因と対処
最終更新: 2026-05-20 | 読了目安: 15分
「EAを設置したのに取引しない」「急に発注エラーが出るようになった」——EA運用では必ずこうした場面に出くわします。MT5はログにエラーの手がかりを残しています。この記事では、よくあるエラーの原因と対処法、ログの読み方を解説します。
まず確認する3つのこと
EAの動作がおかしいとき、まず次の3点を確認してください。多くのトラブルはここで解決します。
「アルゴリズム取引」がオンか
ツールバーの「アルゴリズム取引」ボタンと、チャート右上のスマイルマークを確認します。曇り顔のマークなら自動売買が無効です。
ブローカーに接続できているか
画面右下の接続インジケーターが緑になっているかを確認します。赤や「回線不通」なら、ログインし直すか回線を確認します。
EA設定で取引が許可されているか
EAのプロパティ →「コモン」タブで「アルゴリズム取引を許可」にチェックが入っているかを確認します。
ログの見方 — ジャーナルとエキスパート
MT5のターミナルウィンドウ(画面下部)には、トラブルの原因が記録されています。次の2つのタブを使い分けます。
| タブ | 記録される内容 |
|---|---|
| エキスパート | EA自身の動作ログ。エントリー判断、発注結果、EAが出力したエラーやメッセージ |
| ジャーナル | MT5本体の動作ログ。接続状況、自動売買の有効/無効、サーバーとの通信エラー |
EAが「なぜ取引しないのか」を知りたいときはエキスパートタブ、「そもそもMT5やEAが動いているか」を知りたいときはジャーナルタブを見ます。エラーが出た日時の前後を読むのがコツです。
よくある発注エラーコード
発注が失敗したとき、EAのログにエラーコードが出ます。代表的なものは次のとおりです。
| エラー | 意味 | 対処 |
|---|---|---|
| 10004 リクオート | 提示価格が変わり約定できなかった | 一時的。EA側のリトライで自動回復することが多い |
| 10006 リクエスト拒否 | サーバーが注文を拒否した | 口座状態・取引時間・銘柄を確認する |
| 10016 無効なストップ | SL/TPが価格に近すぎる、または不正な値 | ストップレベル以上の距離をSL/TPに確保する |
| 10019 資金不足 | 証拠金が足りずポジションを建てられない | ロットを下げる、または入金する |
| 10027 自動売買が無効 | アルゴリズム取引がオフになっている | 「アルゴリズム取引」ボタンをオンにする |
| 10018 マーケットクローズ | 市場が閉まっている時間に発注した | 取引時間内か確認。D1足EAのロールオーバー発注で起きやすい |
EAが「取引しない」ときの原因
エラーは出ないのに取引もしない——という場合、次の原因が考えられます。
エントリー条件をまだ満たしていない
EAは条件が揃ったときだけ発注します。H4・D1足のEAは数日〜数週間取引がないことも普通です。まず想定される取引頻度を確認します。
スプレッドが上限を超えている
MaxSpread を超えると新規エントリーを停止するEAが多いです。早朝や指標時はスプレッドが開くため、その時間帯だけ止まることがあります。
フィルターで取引が止められている
経済指標フィルター、取引時間フィルター、連敗停止、日次損失上限などの安全装置が作動している可能性があります。停止理由はログに出ます。
銘柄名が一致していない
EAがGOLDを想定しているのにXAUUSDのチャートに乗せている等、銘柄名の不一致で動かないことがあります。ブローカーごとの正式名を確認します。
時間足やヒストリカルデータの不足
想定と違う時間足のチャートに乗せている、必要なヒストリカルデータが不足している、なども取引しない原因になります。
エラーが続くときの切り分け手順
原因が分からないときは、次の順で切り分けます。
ログでエラーの正体を特定する
エキスパート/ジャーナルタブで、エラーの日時・コード・メッセージを確認します。
デモ口座で再現するか試す
同じ設定をデモ口座で動かし、問題が再現するか見ます。再現すればEA・設定側、しなければ口座・回線側の問題です。
1つずつ設定を戻して原因を絞る
フィルターやパラメーターを既定値に戻し、どれが原因かを切り分けます。
MT5・EAを再起動する
MT5の再起動やチャートへのEA再投入で直る一時的な不具合もあります。VPSなら再起動も有効です。
解決しなければ提供元に問い合わせる
ログのエラー内容・銘柄・時間足・設定を添えて、EAの提供元やブローカーに問い合わせます。